ゴールデン・ウィークは(11 y último)--「観られてしまった」客
客席の最前列で芝居を観たことは過去に何度かある。しかし今度はそれとも明らかに違う。その「最前列」の人もこちらを向いているし、俳優さんたちの通路はすぐ隣り。バンマスさんがキューを出すのが舞台上の俳優さんに見えるようにするためにか、彼を常に映したモニターテレビも見える。もちろん舞台照明は自分たちの頭の上だ。 この「特別ステージ席」がS席より\2,000安いのは、チラシの但し書きに書いてあったように、確かに見えにくい場面があったり、俳優さんたちに時にちょっかいを出されたり、席への出入りに制限があったりする(開演前の一定時刻に席につかなければならない。いかなる都合があろうと、開演後の入場は厳禁)からなのか。いやいや、そんなことなんかすっかり差し引いて構わないくらい、もう病みつきになりそうなくらい、楽しい席だった。 1980年にUSA, 翌81年に日本で公開された、オリヴィア・ニュートン・ジョン主演の同名の映画は酷評されたらしい(あらすじはこちら--goo映画より)。当時19歳だった僕は、サントラ盤は針が擦り切れるほど聴いていたのに(言うまでもなく、CDに「針」なんて必要ありません。この時代やから、レコードですね)映画は見損なってしまった。 今回、劇場へ行く前にDVDを借りて観たが、当時としては結構ファンタジックだし、特撮も頑張っているし(えー、これもまさか「SFX」という言葉なんかない頃です)、なぜボロカスに言われたかが理解できなかったのだが。 その映画をパロディーとして作り替えたのが今回のミュージカルで、ニューヨークでは高い評価を受けているらしい。やはり笑いのツボは日本人である僕には難しいと言わざるを得ないが、踊り、歌、そして動きの隅々まで決して気を抜かない舞台根性、それらは間近で観るに値する、本当の芸術作品! あの緊張感を、僕も常に人前では出さなければと感じた。 主演のソニー役の俳優さん、もとい、80年代調と言うよりむしろ70年代まで行ってしまっている、劇場内にあった撮影コーナーです。
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