紅葉の季節の、黄色い風

★誇りの大阪コース 「大阪国際女子マラソン」が始まったのは、確か僕が高校3年生か予備校の時だったと思う。 長居の陸上競技場を起終点として、新橋(心斎橋)で折り返すコース。長居公園と大阪城公園という、2つの大きな市民の憩いの場所を抜けるというだけでなく、御堂筋の銀杏並木、大阪市中央公会堂、今はなき日生球場と、大阪市内の名所をいくつかしっかり押さえている気の利いたコースは、自分で作ったわけでもないのに、僕の自慢だ。長居のトラックや公園の外周道路は、中学・高校の頃よく走った愛着のある場所やしなあ。 ところが、このレースができてから大阪を離れるまで10年足らずの間、僕はこの大会を見に行ったことがない。 一番の理由はその開催時期にある。1月の末頃、受験時代は言うまでもなく入試前。大学に入ったら今度は学年末試験の季節で、コース上で当時住んでいた家に最も近かった「湯里6丁目の交差点」に、ほんの僅かな時間でも行くわけにはいかなかったのだ。★横浜、箱根、メキシコ……意外と少ない観戦機会 横浜では港南台に住んでいたから、横浜国際女子駅伝は1度だけ、国道16号の杉田に観に行ったことがある。その大会では、マラソンのオリンピック初代女王として有名な、ジョーン・ベノイト・サミュエルスンが、アメリカ合衆国チームの一走者として来横していた。 彼女をはじめとする選手たちは、誰も皆、もっとゆっくり動いているように思っていた。テレビではずっと走っている者を追い続けているからだ。ところが実際には、僕たちが中・長距離を走るようなペースでビュン!と通り過ぎて行くので驚いた。 箱根駅伝は3区と8区が職場のすぐ近くを通るが、正月の2日や3日はほとんど神奈川になどいるわけがないので、これも観に行ったことがない。結局、これまで僕が沿道で観たことのあるロードレースは、この国際女子駅伝と、当時住んでいた下宿の近くを走っていた、1986年のメキシコ市国際マラソン(何だか「世界で最も標高の高いところを走る大会」が謳い文句やったぞ)ぐらいだった、昨日までは。★そして今日 ところが、今年から始まったんです、このズボラな、単なる「観戦ミーハー」の心を動かすレースが。その名も「横浜国際女子マラソン」、日本陸連主催の大会では初となる周回コースなのです。ということは、同じところで観ていても、同じ選手を3回応援できるということだ。 僕は最初、横浜の地理を多少知っている者みたいな顔をして、山手駅入口あたりなら最も観戦客が少ないだろうと踏んでいた。しかし、横浜から山手へ向かう根岸線の電車の窓からコースを望むと、意外と道路沿いに人がいない。僕は方針を変えて、関内で電車を降り、横浜市庁舎の北側へ向かった。 ちょうどこの辺ですね。 横浜スタジアムの前に鈴なりの人垣。大南博美大南敬美両選手に声援を送るトヨタ車体の応援団がおったな。 でも走る選手をカメラに収めるというのは難しいです。まず1周目。千葉真子さんが乗っているとおぼしきラジオの中継車が走って行き、続いてテレビ中継車、そして白バイが来たから、さあ、選手と思いきや!もーそら、はーっやい速い! ええええーっ?て感じ。ランナーを写した写真になってないでしょ? テレビのカメラマンさんの働きぶりを追っている画像ですよね、これ。 気を取り直して2周目。 この写真では、11番嶋原清子(セカンドウィンドAC)12番大平美樹(三井住友海上)の両選手が確認できます。そして……これは13番大南博美、4番のジビレ・バルシュナイテ(ルーマニア)の2人の選手がわかります。ちょうど横断歩道の上にいるのは2番、キャサリン・ヌデレバ選手(ケニア)でしょうか。 うーん、こんなことでは俺はスポーツ・カメラマンにはなれんぞ(……て、なりたいんかい?!)。というわけで場所を変えることにしました。ちょっと移動してみて見つけたのは、横浜公園(横浜スタジアム)の低い石積みの上。ここからなら、沿道の見物客の頭の上からでも選手が狙えそう。というわけで満を持しての3周目。 来ました! ここ(36km地点)に来る直前に後続を引き離していた、インガ・アビトワ選手(ロシア)。 嶋原清子選手を撮るのは、後ろからが精一杯。この直後彼女は、前を走っていたヌデレバ選手を抜いて2位に躍り出ました。この写真を撮って、僕はゴール地点の山下公園に移動。アビトワ(2時間27分18秒。優勝したから上の写真1枚だけデカいです)、嶋原、ヌデレバの順で入ってきた3人を観て、家路につきました。 いやー、よいです、愛する横浜の、しかも「一つぶで三度おいしい」周回コース。市民ランナーを応援する仲間の皆さんはとても温かく、羨ましくさえあったし。また来年も観る場所研究して行くでー、踊りのレッスンさえなければ。

千兵衛の "「居場所カレー屋」まで、HALF A MILE AWAY"

「昼ごはん時はカレー屋さん、午後は若い子たちの居場所にして、晩ごはんの時間にはまたカレー屋に戻る……」そんなお店を将来やることだけは決めた。ただ、カレーを作るのと人と話すのは好きやし今までやり倒してきたけど、店を経営したことがあるわけじゃなし、皆さん、知恵と力を貸して下さーい!というサイト。踊ったり遊んだり、毎日の生活満載の Instagram, Facebook やブログのリンクも貼っています!

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