お馬さんと一緒の元日-里帰り(4)
「あー、特急行ってもた。まあしゃーない、確か新年礼拝はいつもより始まるん15分遅かったはずやし、各停でゆっくり座って行こ」 中津、十三、神崎川、そして園田。おんなじような感じのおっさんがいっぺんにゾロゾロと降りていった。横浜で言うと、京急の日ノ出町の駅の、あの感じですな。 「なるほど、そういうことか……でも、元日からやってるのかな、レース?」 園田とは、兵庫県尼崎市、「園田競馬」の最寄り駅だ。学生時代たびたび阪急神戸線には乗ったが、この駅では一度も降りたことがない。ましてや、ご存じのとおり「未成年・学生の方は勝馬投票券を購入できません」なので、馬券など一度も買うたことがありません(いえ、理由はともかく、馬券に手出したことがなかったのはホンマです)。 「よっしゃ、駅でスポーツ新聞買うてみて、ホンマにやってたら、帰りに行ってみよか」 「いーねー。でも、Aさん(僕の弟の名)が来てるはずだから、1レースだけでやめとこうね」 かくして、日本酒でしこたま酔っぱらった勢いで僕たち2人は、帰りも敢えて各駅に乗って園田で途中下車して、無料のシャトル・バスで競馬場へ向かったのだった。競馬場にはよくあることとはいえ、正月で一層ひっそりとした周辺の住宅地、その中でみょーーーな集中力を見せるぎゅわんぶらーたち。 競馬場に着いたら、次のレースの出走馬がパドックに出ているところだった。もー予備知識も何もないので、馬見てみた勘のみ! 毛並みがよくてビシッとしてた馬、程よくチャカチャカしてた馬など、3-6-7の三角でワイド、1,000円ずつ! メイン・レースでもないんで、しっかりゴール板前で観てしまいました。1400m、1マイル切ってる距離とは言え、目の前を2回通り過ぎていく馬たちに、もうワクワク。 そして、2度目に僕の前を通った馬は、最初に3番、次に6! 当たりー! 元日から競馬当てるとは、何ちゅう賭事運! しかし、払戻所に向かった僕は、ワイドの倍率を見て唖然としてしまった。「3-6 100円」「えええええーーーー?」つまり、突っ込んだ額そのまましか戻って来んということなのである。ちっくしょおおおおお、暮れの有馬記念、ディープインパクトの単勝でも1.4倍かなんかついたのにいいい! いつだったかの大井競馬、1回だけワイドの3つの組み合わせが全部当たったのに味をしめて、この日もワイドで行った。とりあえずはそのうち1組を当てたものの、結局はプラマイ2000円の損。 複雑な表情で当たり馬券を持つ俄かギャンブラーさんです。 さて、弟夫婦と小学生の甥と姪の待つ実家(正確に言うと、彼らは待ちきれなくて近くの神社へ出かけていたのだった)へやっと帰路についた僕たち。(許せA、Yちゃん〔弟の嫁〕、KにH〔甥と姪〕、それに父上と母上、僕は実はフツーに西宮から帰って来てたわけやなかったんです、ひえー!)長原駅降りてからの話はまた明日以降ね。
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