ゴールは88番かサンティアゴか-『2日だけ遍路』への道(11 y último)」

 「歩く」こと自体には本来様々なドラマがつきまとう。 全部を打てば、八十八か所、1100km。1番から88番まで連続で行く通し打ち、本来とは反対の方向を回る逆打ち、様々なパターンで切れ切れに埋めていく区切り打ち。方法別で言えば歩き遍路、自転車遍路にバス・自動車による遍路と、本当にいろいろな形が想定されている四国八十八か所の旅。 僕たちは今回、いくつかの理由で「歩き遍路で、28番から33番までの、たった2日間の区切り打ち」になったわけだが、それでも八十八か所の遍路道には特別な何かが宿っていると僕は感じた。遍路の作法も、般若心経も全然マスターしていないという意味でも、また行かねばという気に、僕はなっている。 だいたい、各札所で作法の段取りを行うにも、段取りが悪すぎるのだ。入口で一礼、手水場で手を洗い口を漱ぎ、鐘堂で鐘を撞く。続いて本堂でろうそくを灯し線香に火を点け、お札を納めて、そのあと「うやうやしくみ仏を礼拝し奉る」に始まり、開経偈(かいきょうげ)、般若心経、そのお寺のご本尊の真言3回、光明真言3回、「南無大師遍照金剛(なむだいし・へんじょうこんごう)」の御宝号3回、最後に回向文を唱える。 更にこのあとろうそく以降を大師堂でも同じようにやって、最後に朱印帳に判を捺していただいて終了。 このうちでまず、ろうそくと線香に至る流れがダメダメなのだ。最初に行ったお寺でこれらを買った時のビニール袋からいちいち出していたのでは、大願もなかなか成就しまい。 また、いろいろ唱えねばならない言葉、中でもその中心をなす般若心経は、その音のリズムをちゃんと整えて読むこともさることながら、意味を多少なりともわかって唱えてこそ心がこもるに違いない。 まずは父の結願(けちがん:八十八か所全部を回りきること。1番から順に打っている父の場合、88番の香川県・大窪寺-おおくぼじ-で達成)の時に、今回叶わなかった3人一緒の遍路を実現させたい。なぜ結願の時かと言うと、今度は美味しいうどん屋に父と一緒に行きたいからなのだが。 そしてもちろん、僕たち夫婦もいつか八十八か所全札所を回りきりたい。更に妻は、スペインのあの有名なSantiago de Compostelaの巡礼路を歩きたいと言いだすし……夢はそこを起点にいくらでも拡がった、初夏の四国の旅であった。 33番雪蹊寺で、四元奈生美さんの「ゴールー!」の真似をする友子。これを今度は88番でやろうと考えているのだ。(了)

千兵衛の "「居場所カレー屋」まで、HALF A MILE AWAY"

「昼ごはん時はカレー屋さん、午後は若い子たちの居場所にして、晩ごはんの時間にはまたカレー屋に戻る……」そんなお店を将来やることだけは決めた。ただ、カレーを作るのと人と話すのは好きやし今までやり倒してきたけど、店を経営したことがあるわけじゃなし、皆さん、知恵と力を貸して下さーい!というサイト。踊ったり遊んだり、毎日の生活満載の Instagram, Facebook やブログのリンクも貼っています!

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