Que les vaya bien, Raúl y Compañeros Cubanos
遂に、その時が来た。****************************************キューバ、市場原理を部分的導入へ ラウル氏第1書記就任【4月20日 AFP】キューバの首都ハバナで開催中の第6回共産党大会は19日、部分的に市場原理を導入する経済改革を承認して閉幕した。また、フィデル・カストロ(Fidel Castro)前国家評議会議長(84)が共産党トップの第1書記のポストを正式に退いたことを受け、ラウル・カストロ(Raúl Castro)国家評議会議長(79)が昇格した。 中央計画経済の崩壊を防ぐための経済改革は、公共部門の民間開放、公務員の削減、国の支出削減など、300余りの項目から成り、このうちの多くは既に実施段階にある。■50年ぶりに家や車の売買が可能に また、国民は実に50年ぶりに、家や車を売買したり、銀行ローンを組むことが可能になる。 ラウル・カストロ国家評議会議長(79)は、閉幕スピーチで、「第1書記の使命は社会主義を擁護し、維持し、発展させていくこと。そして資本主義が返り咲かないようにすることだ」と述べた。さらに経済改革については、「国にまん延する無気力を今こそ打破しなければならない」と強調した。 ラウル氏は党大会が開幕した16日、政府や党幹部の任期を2期10年に制限するよう提案し、大勢の度肝を抜いている。 なお、病気療養中のカストロ氏は最終日に突如姿を見せ、場内から拍手喝采(かっさい)を浴びた。(c)AFP/Isabel Sanchez**************************************** フィデルの正式引退はもう時間の問題で、あとは「誰に」「いつ」「どんな政治体制で」次を託すのか、そこに僕の関心は移っていた。ラウールが共産党第一書記になって、さてアメリカ合州国政府や、同国にいる亡命キューバ人共同体の対応は多少なりとも変わるのか、同じなのかなども気になる。 僕は、キューバに初めて行った1995年にフィデルを生で観ている。そのときたまたま "Festival Internacional de los Jóvenes y Estudiantes" (国際青年学生祭典)が行われていた。これは、USAの経済封鎖新法(ヘルムズ・バートン法)に抗議する国際集会という色が実は濃く、世界各国からの若者の代表団がマレコン(ハバナの有名な海岸通り)をパレードするというのが含まれていた。 そのゴール地点のParque de Mártires del 71 (71年殉死者記念公園)でのフィデルの演説に、僕は運良く居合わせたのだ。彼の長い話を聴いたこと、彼の話を静かに聴く大群衆を見ること、そのどちらも初めてだった。彼がいいことを言ったらどわーーーっと拍手が起こる。 集会の後、僕と一緒にその場にいたキューバ人の友だちのダンサーに訊いてみた。「あなたもあのとき拍手していたが、あれはあなた自身がフィデルの言っていることに同意するから手を叩いたのか、それとも単にみんなと同じようにしただけなのか?」と。 すると彼は、「同意するが故の拍手だ」と答えた。更に曰く、「彼は何か問題が起こると、自ら僕たちの近くまで来てそれについて聴いてくれる人だ」とも。僅か1人の意見にしか過ぎないが、とても興味深かった。 いや、それよりも、そのフィデルの演説の前だったか、サルサの大スターたちが次々と特設舞台で演奏する方が面白かったかも知れない。そのうちダンサーが出てきてルエダ・デ・カシーノ (Rueda de casino, サルサで、ペアが円の形に並び、リーダーの指示に従って全ペア同じ振りをしながら相手を替えていく踊り方) をやり始めるし。なんで政治的なお祭りと音楽や踊りが直結してるわけ? 日本ではほとんどあり得ない姿が、とても新鮮だったことを思い出す。 ラウールも「すぐそばで耳を傾けてくれる存在」を目指すのだろうか。興味は尽きないが、ひとまずはあの国の表情豊かな人たちが、笑いを保ち続けられるような形を模索して欲しいと願う。
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