ユウちゃんと僕の20年計画

 6月2日、無事ユウちゃんを産んだえっちゃんは、助産師さんに肩を借りて部屋へと移った。続いてユウちゃんが母のそばへ行ったのを見届けて、友子と僕は近くのターミナル駅の鉄板焼き屋で祝杯を挙げた。「バレエて、何歳からできるのかなあ?」「3歳ぐらいじゃない」「ほな、パドドゥていくつぐらいになったら踊れるの?」「そうねえ、せいぜい15歳がいいところかしらね」 そして、もちろんその鉄板焼き屋さんでは2人でビールと焼酎をしばいているわけで、そこでたちまち、彼女が産まれる前からなーんとなくは思い描いていた僕の計画+αが、一気に形になった。題して、ユウと千兵衛の20年計画。1.2014年6月、ユウちゃん3歳。バレエを習い始める。 千兵衛爺51歳、当然ユウちゃんの方が飲み込みが速いので、この時までに必ずバレエのレッスンを再開しておくか、またはバレエのセンセや他のこどもたちに嫌がられながら、ユウちゃんと同じレッスンに出る。2.2026年6月、ユウちゃん15歳。バレエ教室の発表会で千兵衛とパドドゥを踊る。 年の差48歳のペア・ダンスが地元のケーブルテレビやミニコミ紙ぐらいでなら話題になる。千兵衛爺63歳、バレエのステップは相変わらずおぼつかないが、アダジオは普通にこなして観衆を魅了する。3.2031年6月、ユウちゃん20歳。千兵衛、ユウちゃんの「初飲み」で焼酎バーに連れて行く。 千兵衛爺がずっと「こんなに美味いものはない」と言いつつ自分の目の前で呑み続けた憧れの焼酎を、彼女が遂に口にするときが来た。この日のために見つけておいたウルトラスーパー高級焼酎バーに彼女をエスコートした齢68歳の千兵衛、「おいっしー! 千兵衛爺の言ってたとおりだー」と言う彼女に思わず目尻を下げる。 いかん、3.は鉄板焼きの席ではこんなに具体的とちゃうかってんけどな。ここまで来ると、「計画」やのうて妄想が入ってしもてます。 昨日の日曜日、新人ママの家に家事を手伝いに行った友子は、「さて、私を何と呼ばせようかな」と考えていた。「ばーちゃん」はイヤやねんて。

千兵衛の "「居場所カレー屋」まで、HALF A MILE AWAY"

「昼ごはん時はカレー屋さん、午後は若い子たちの居場所にして、晩ごはんの時間にはまたカレー屋に戻る……」そんなお店を将来やることだけは決めた。ただ、カレーを作るのと人と話すのは好きやし今までやり倒してきたけど、店を経営したことがあるわけじゃなし、皆さん、知恵と力を貸して下さーい!というサイト。踊ったり遊んだり、毎日の生活満載の Instagram, Facebook やブログのリンクも貼っています!

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