20年目の頭の体操
サルサを始めてちょうど20年が経った。 1993年の2月に、当時東京は曙橋のスタジオで教えていた市川奈美さんのレッスンに出たのが、僕のその後の全ての踊りの起点になった。20年前は日本の首都圏でもサルサ教室は数えるほどしかなく、犬も歩けばレッスンに当たるような今の感じからは想像もつかない状態だったのだ。その点、「学ぶ側」として長く続けてきたことは、とりあえず誇っていいことだと思っている。 しかし、僕は最近サルサのレッスンに出ていない。振りも2010年6月の「日本サルサ・ペア・ダンス・コンペティション」に向けてつけてもらったきりだから、もう3年近く経つ。レッスンを受けていないことだけを理由にしてはいけないが、パーティやライヴで、自分の踊りが荒っぽくなっているのがわかる。僕は、ひとりだけで自らを省みて踊りをブラッシュ・アップできるようなサルセーロではないのだ。 大学院の勉強に費やしていた時間を、たまにでもいいから、自分が興味を持てそうなダンサーのレッスンに出る時間に回す。僕はとりあえずそう決め、まず今日はAniquiが横浜市南スポーツセンター(横浜市南区)でやっているルエダ・デ・カシーノのレッスンに初めて参加した。 何だか古めかしい外観の建物だ(妻が昔の横浜銀行本店→に似ていると言った、激しく同意)。大岡地域ケアプラザ(高齢者の地域福祉事業所)や大岡地区センター(地域住民が会議や習い事などに利用できる施設)も併設されている。 ルエダは、複数のペアが輪になって踊り、全体リーダーのかけ声と共に男性が同じリードをして相手を替えていくスタイルである。1回のクイック・クイック・スロー、クイック・クイック・スローで相手が入れ替わるとは限らないし、リーダーの号令を聴いてちゃんと動かないと確実に誰かとぶつかるので、これは結構頭も使う。リーダーは指令を出すタイミングに気を遣う(早すぎても、遅すぎてもいけない)ので、頭はもっとフル回転している。 Dáme, enchúfulaみたいな基本的なものの上に、今日はいろいろ積み重ねてやったな。せっかく出たんやから、それなりに復習してメモぐらいしとかんと。 レッスン後は、今日は仕事だった妻と待ち合わせて、みなとみらいに繰り出した。高額医療費の控除申告の書類が書けて、結構所得税が戻ってくるはずだとかで気が大きくなっている彼女が、珍しくHard Rock Cafeに入りたいなんて言い出した。M社の商品の何倍もするハンバーガーと、80年代ロック小僧の心の琴線をピンピンに揺り動かす内装とを堪能した。
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