闘病記・手術から7か月目の総集編(2)(2005.8に記したものの再録)
(2)今の僕 (「キューバン・サルサ日記」2005.8.25掲載) さて、そんな僕の「今」である。どこまで細かく書くのかいろいろ思案したが、昨日書いたように、皆さんにとってもあまり出会える病気ではない。この際、皆さんが読み飽きてしまうくらい事細かに書いてしまおうかと思う。 僕は外見的には倒れる前と何ら変わりはない。手術で切開した傷の痕は毛髪に隠れていて見えないが、指先で注意深く触ればへこんで溝みたいになっているのがわかる(一緒に踊ってくれた女性に限って触らしたげるよーん)。 腫瘍があったのが左前頭葉のせいか、頭皮の左半分は手術後ずっと軽くしびれた感じがして、感覚が鈍い。しびれている面積は徐々に減ってきてるけど。かゆいなと思って頭をかくでしょ、それでも表面が「痛い」と感じてくれないので意味をなさないっていうの、わかるかなあ? あと、頭皮が突っ張った感じが少しする。頭のてっぺんが少し波打ってて、傷とは別に少しへこんでて、その辺が、運動したときとか、考えごとしたときとか、中から圧迫される。膝小僧擦りむいたときって、骨のない場所を怪我したのと何か違うでしょ? 引っ張られるって言うか、あの感じ。 あと内部は、腫瘍を取ったあとに何か詰め物をしているわけでも何でもないので、手術後すぐはぽっかり穴が空いているみたいなものなんだそうな。5月に撮ったMRIの画像で、腫瘍の周囲にあった脳の組織がゆっくりその穴を満たしつつある姿を見た(要するに、4か月経ってもまだ完全には埋まらない……なんと気の長い話)。 身体と頭は疲れ易い。あと、集中力と記憶力は以前より落ちていると感じている。これは病気の症状なのか、抗けいれん剤の作用なのか、或いは両方なのかよくわからない。「脳の働きをある程度抑えてけいれんを起きにくくする」のが抗けいれん剤だから、これの作用だと言われれば理解しやすい気はするわね。肝臓を傷めたときに一度食欲は落ちたが今は復活している。同時に落ちた体重が戻っていないが、その分お腹が引っ込んだままなんでまあ、よかったかなあ、と。 お酒は弱くなっている。ビールなら500ccが限度。いくら抗けいれん剤を服んでいても、高熱・過労・過度の飲酒はけいれん発作の引き金になる。実際はもうちょっと飲めるのかも知れないが、生き死にに関わると思えばやはり無茶飲みはしませんわ。これを機に、「酔うために飲む」みたいなのを改めて、お酒は味わって飲むようになりたい(帰省のお土産に新潟の地酒持ってきてくれたアパートのお隣のMさん、ありがとう!)。 そんな今の僕だから、出勤は週5日のうち原則3日にさせていただいている。ダンスは、日曜日に1時間、オルランドのルンバのみ。パフォーマンス用の練習は今のところお休み中だが、ここに以前も書いたとおり「チャチャチータス」に混じって「東京サルサ・フェスティバル」に出たし、同じ演目で今年12月と来年5月に出演の話がある。
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