特別な人の引き際
長嶋茂雄さん、王貞治さん、西本幸雄さん、鈴木啓示さん、梨田昌孝さん、清原和博さん……数々の名選手・名監督の引退の想い出が僕にはあるが、この人の場合はまた特別だ。だいたい、20年前にホークスが大阪から福岡に移る際に引退するはずだったのに、当時の監督の杉浦忠さんに「福岡に来てくれるよね?」と言われて、引っこみがつかなくなったというのはどうも真実らしい。 デビュー当時は今よりもっとヤクザな感じの顔立ちだった。それが結婚して、子供を持ち、兼任コーチになり……とだんだん歳もとってくると渋い男になってくる。 主題歌もあったん、知ってはります? 当時南海ホークスにおった江本孟紀さんが歌って、レコードにもなったんですよ。「俺が出てきた故郷は 雪がちらつく頃だった/浪花の空に夕陽が落ちて……」て始まる、ノリのええ歌でしたよ。 その人も、もう62歳、プロ野球現役選手の最年長。遂に今年で引退を余儀なくされたのだ。
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