エロ映画
映画 "Nine" (ロブ・マーシャル監督)を観た。 主人公は、ダニエル・デイ=ルーイス演じる、かつては名声を手にしていたが今は冴えない映画監督グイド・コンティーニ。いや、一応物語は彼を中心に展開はするが、この映画の本当の主役は、彼を取り巻く絢爛豪華な7人の女たちなのかも知れない。 子どものときに海岸で出会った娼婦、サラギーナ(ステイシー・ファーガスン)。 愛人、カルラ(ペネーロペ・クルス)。 何度もコンビを組んでいる主演女優、クラウディア(ニコル・キッドマン)。 彼を取材しに来たヴォーグ誌の記者、ステファニー(ケイト・ハドスン)。 衣装デザイナー、リリー(ジュディ・デンチ)。 妻、ルイザ(マリオン・コティヤール)。 そして、記憶の中の母(ソフィア・ローレン)。 話は、まあこんなもんでしょという水準。女ったらしのグイドが遂に干されるけど、最後はもう一度映画に取り組み、そのスタジオに昔関係した女たちが全員集まるという設定だ。彼の持つ淋しさは子ども時代の体験に源があるから、浮気者だけど少し可哀想なんですよ……とでも言いたげな展開には、僕はちょっとついて行けない。複数の異性と付き合うのと、小さい頃の心の傷を癒すのとは別々の話だからだ。 しかし! 踊りはめちゃめちゃエロいです。普段あれを目指しているはずの僕が、思わず恥ずかしくなって顔をボリボリ掻き始めてしまうほど。 特に、主題歌みたいになっている、ケイトが歌う映画のオリジナル・ナンバー "Cinema Italiano" の場面は圧巻です。スーツ姿の伊達男もたっくさん出て来るし。この曲、打楽器のパターンからして、サルサのパフォーマンスに使えなくもないですね。 マイケルの "This Is It" は、去年観たあとげっそり疲れた。彼の歌や踊りをもう決して観ることができないという理由でだと思う。この "Nine" も観ていてかなり疲れたが、それは素晴らしいダンスが次々と出てきて「お腹いっぱい」の状態になったからだろう。まして映画の前に、アダジオとサルサ、プライヴェート・レッスンを2つも連続でこなしたしなあ。
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