そのとき僕は地下にいた
藤沢駅の北口から地下道を抜け、「フジサワ名店ビル」の地下を抜けて、僕は目的地に行こうとしていた。その「名店」の地下入口のあたりで、何人かのお客さんや店員さんが「あれえ‥‥揺れてない?」と不安げな顔をしたのとほぼ同時に、館内に「ただいま地震が起こっております。皆様身の安全を確保してください」との放送が流れた。 近くの階段から地上に上がると、揺れはそこからが本番だった。築約40年の「名店ビル」と、この建物とほとんど一体化している隣の「ダイヤモンドビル」が激しく軋み、一部はがれた壁なのか、粉のようなものが空からたくさん降ってくる。僕は慌てて建物の近くを離れた。 付近の道路は黒山の人だかり。とりあえず揺れは収まったので、僕は予定どおり別のビルの6階に向かった。 ところがそこでも余震である。店員さんたちが揺れるたびにハラハラしていた。僕は用事をそこそこに済ませ、職場に戻った。 今、18時45分。未だ心配そうな作業所の利用者に何とか帰ってもらって、自分も勤務先を離れたものの、いつも使っている小田急をはじめ、東海道線や江ノ電なども一切止まっていて、どちらの方向へも進めない状況だ。首都圏のJRは、今日中の復旧はないらしい(つい先ほど、テレビ神奈川の報道による)。ひょっとしたら、今日はこのまま、このネットカフェで夜を過ごすことになるのか‥‥? それでも、震源地の近くや神奈川県内で、僕より遥かに重大な難に遭われた方々とは比べものにならない。謹んでお見舞い申し上げます。
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