一生に一度の開幕戦

 こどもの頃、毎年「この日」が待ち遠しくて仕方がなかった。最近は「あ、そう言えば開幕してたっけ」という感じになってはいたが、それにしてもこの季節から明らかに新聞のスポーツ欄の雰囲気は変わる。 今年僕は「この日」を、これまでに経験したことのない感激をもって迎えている。突然の災害、壊れた野球場、いつ止まるとも知れない電気。早々と「1か月延期」を決めた一方の連盟に対し、たった1カード、4日間の日延べで切り抜けようとしたもう片方の団体。 本来、絶対的な権力を持っている「大統領」であるはずの全体の代表者や、もっと観客や選手の側に立つべきはずのチームの所有者たちの歯切れの悪さに比べれば、選手代表の一貫した態度がどれだけ僕たちに勇気を与えたことだろう。 被災した苦労を知らない、或いはそれを想像できない者の主張は所詮、弱い。「野球どころじゃない」「俗説だ」「ファンの声を聴け」……政府まで乗り出した議論の結果、両方の連盟が同じ日に開幕することで落ち着いた。 今日2011年4月12日火曜日、日本プロ野球セ・パ両リーグが開幕する。 先に延期を決めたパシフィック・リーグは、開幕前日に、全先発メンバーを発表するという初の試みに出た。しかも前夜のテレビ朝日系「報道ステーション」に6人の監督が出演して、というおまけつきだ。被災地に本拠がある星野仙一監督(東北楽天ゴールデンイーグルス)や西村徳文監督(千葉ロッテマリーンズ)、現役時代に「阪神・淡路」を体験している岡田彰布監督(オリックス・バファローズ)のコメントには実感がこもる。 我がバファローズのスタメンを見ると、去年押しも押されもしない中心打者に成長したT-岡田(岡田貴弘)が4番、開幕が延びたが故にケガからの復帰が間に合ったベテラン北川博敏が5番。新加入のイ・スンヨプは6番だ。9番には何と、ドラ1高卒新人の後藤駿太が抜擢された。先発投手は移籍2年目の木佐貫洋。 たまたまこの試合を放送する予定があったのだろうけれど、今日の対福岡ソフトバンクホークス戦(京セラドーム大阪)はNHK衛星第1で全試合観ることができる。「普段どおりのことをあたりまえにできる」ことが、今ほど幸せに感じることはない。このことに感謝しつつ、そして札幌ドーム・QVCマリンフィールド(千葉)・横浜スタジアム・阪神甲子園球場・ユーピーアールスタジアム(山口・宇部)と全国各地で行われる試合にも思いを馳せつつ、「一生に一度の開幕戦」を楽しみたい。

千兵衛の "「居場所カレー屋」まで、HALF A MILE AWAY"

「昼ごはん時はカレー屋さん、午後は若い子たちの居場所にして、晩ごはんの時間にはまたカレー屋に戻る……」そんなお店を将来やることだけは決めた。ただ、カレーを作るのと人と話すのは好きやし今までやり倒してきたけど、店を経営したことがあるわけじゃなし、皆さん、知恵と力を貸して下さーい!というサイト。踊ったり遊んだり、毎日の生活満載の Instagram, Facebook やブログのリンクも貼っています!

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